みょうがぼち
ひとり言 2017.06.19
「賢ちゃん、これ持って行って。」
仕事終わりに、お客様からみょうがぼちを手渡されました。
「ありがとうございます。いただきます。」
(みょうがぼちとは、小麦粉を主とする生地の中にそらまめの餡が入りミョウガの葉で包んだ和菓子で、ぼちとは餅のことで団子を意味する方言です。初夏に食べられる地元の郷土菓子の1つです。)
私は、子供の頃みょうがぼちが食べられなかった。
昔、祖母が、親戚が集まる盆になると家庭でそら豆を煮て大きなお皿に山盛りになるほどよく作っていた。
私は、そら豆を煮た匂いが苦手で、これは(田舎のにおいだ)と思っていた。
しかし、出来上がったみょうがぼちはとてもおいしそうで、また、親戚が「美味しい。美味しい。」と食べる姿を見て
思わず一口食べてみるのだが、あの匂いが口いっぱいに広がり、「やっぱり無理。とよく吐き出していた。」
みょうがぼちにはそんな思い出があるのだが、35歳を超えたあたりから食べられるようになり、
40歳を超えた頃には美味しいと思えるようになった。
面白いもので、こんなにも美味しいと思う感覚が変わるのか?
お客様。ありがとうございました。みょうがぼち美味しくいただきました。
(工事日記より)