断熱は窓から 内窓(2重窓)がおすすめ
寒さが身にしみるこの季節
「暖房機をつけてもなかなか部屋があたたまらない。」
「窓から冷たい風がきて寒い。」
「窓が結露して窓廻りにカビが生えてきた。」
といったお悩みはございませんか?
冬は室内から熱をできるだけ逃がさないようにすることが大事。
しかし熱は家のいたるところから少しずつ逃げていってしまいます。
そして、そのうち約半分にあたる48%は窓からだと考えられます。
下の建物の絵は、冬の暖房時に外に熱が逃げる割合
また、窓から冷たい風がきて寒いと感じていらっしゃる方もみえるのでは?
これは
1.窓本体の気密性が無くすき間が吹き込んできている。
2.窓の表面で冷やされた空気が下降し、冷気が床に沿って移動するコールドドラフトが起きている。
などの現象が原因です。
これらのことからも熱を逃がさないためには窓を断熱することが最も効果的で、
逆に言えばそれができれば熱流失の半分は解消できることになります。
手軽に窓断熱ができる方法
今ある窓の内側に樹脂製内窓を取り付けるだけで、断熱性が高まり住みやすさがぐっとアップします。
樹脂製内窓とは既存の窓の内側に樹脂製の内窓を取り付ける事によって、
既存窓と内窓の間に空気層ができ窓の断熱性能が向上する建材です。
また、このことによって結露軽減や防音効果も得られます。
樹脂製内窓は
LIXILでは インプラス
YKKAPでは プラマードU などの商品があります。
では、どれだけの断熱性能のUPが得られるのか?
既設アルミサッシ(金属製) 内窓(樹脂製)
複層ガラス(ペアガラス) ガス無 5㎜以上10㎜未満
熱貫流率とは 値が小さいほど断熱性が高い
既設外窓 アルミサッシ |
熱貫流率(W/㎡K) | 内窓を設置 | 内窓のガラスの種類 | 熱貫流率(W/㎡K) |
単板ガラス | 6.51 | → | 単板ガラス | 3.23 |
単板ガラス | 6.51 | → | 複層ガラス | 2.26 |
複層ガラス | 4.65 | → | 単板ガラス | 2.26 |
複層ガラス | 4.65 | → | 複層ガラス | 1.74 |
この熱貫流率の値を見比べると、既設窓に内窓を設置した場合
値が半分以下まで下がり断熱性がUPしていることが分かります。
では、実際には、どれだけの断熱性が良くなったのか掃き出し窓で計算してみたいと思います。
例
暖房を1日8時間運転して、外気温6℃ 室内温度21℃(温度差15℃)の時
掃き出し窓(高さ1.8m、幅3.5m 6.3㎡)から逃げていく熱量を
1.単板ガラスの既設アルミサッシの時と
2.複層ガラスの内窓を設置した場合で計算してみます。
1.既設単板ガラスのアルミサッシ
6.51W/㎡k*6.3㎡*15℃*8時間≒4921W
2.既設窓に複層ガラスの内窓を設置した場合
2.26W/㎡k*6.3㎡*15℃*8時間≒1708W
その差 4921w-1708w≒3213W
この数値は、既設窓に内窓(複層ガラス)を設置した場合
3213Wの熱量が節約できるということになります。
仮にエアコン(平均消費電力500W)で暖房をしていた場合、
6時間以上余分に運転させたのと同じ熱量が逃げていっていることになります。
しかし、これだけの熱量が節約できることからも
家を断熱する場合、まずは、窓を断熱することが最も効率的ということは分かります。